第18章 千代に八千代に………
「せっかく捕まえたのに
誰が離れるか。バカ。
約束したろ?
ずっと一緒だって、な?
二人で行こう?」
指輪を触り姫凪に
口付ける
蛍の事?
うん、大事。
蛍の試合?
うん、もちろん大事。
ああ言ったけど
無理矢理でも姫抱きにして
連れて行くよ
やっぱり蛍も
俺にとってはずっと
大切な家族だしな。
でも俺の中で
俺が大切な全部の中で
「姫凪、お前以上に
大切なモンなんか無い」
お前だけは
別格なんだ。
『明光…姫凪も
明光が大事だよ……!』
小さい手が俺の手を握り返し
出会った時と変わらない
幼い笑顔で微笑んだ