第4章 たかが恋?
蛍くんは優しい
こんな私に
とても優しい
嬉しくてたまらないのに
なんでこんなに苦しくなるの?
蛍くんが優しくしてくれるの
願ってたんじゃなかったの??
ねぇ、なんでよ。
学校が終わり
蛍くんはバレー部へ
私はいつもとは逆の道
校門へ向かう
別れ際に蛍くんが
「じゃあ、また後でね」
と、言った時の顔が
ヤケに印象に残った
心配そうで
少し寂しそうに見えたから
『うん…帰り電話する……!』
なるべく明るく言ってみたら
「LINEでいいよ。面倒くさい」
いつもの蛍くんの顔に戻った気がして
少し嬉しかった