第1章 アニキの元カノ
「さ、俺も風呂〜。姫凪
風呂上り何か飲みたいから作ってて〜」
甘えた声で布施にいって
アニキはキッチンから去る
『蛍くん、ごめんね?えっと…
脱い…じゃダメだから…洗って返す!』
「あっそ…」
『あ!アイロンもかけるよ!』
「ふーん…」
『…だから怒らないで?ごめんね?』
なんでこんなにビクビクしてんの?
「あのさ、別に怒ってないし
そんな顔されたら僕が虐めてる
みたいだから止めてくんない?」
『う…うん…ね、蛍くん?』
「何?怒ってないか?って
質問されたら怒るよ」
『はい………』
あーぁ。図星なの?
また泣きそうな顔して。
「…チッ……怒ってない。全く全然
1ミリも怒ってないから」
僕の言葉に目を輝かせて僕を見る
『良かった…姫凪蛍くんに
嫌われたかと思った…良かった…』
そして何度も良かったと繰り返して
『蛍くん、大好きだよ♡』
僕に倒れこんできた
なに!?コイツ何してんの?!
なんで布施が僕に
抱きついてるの?