第1章 アニキの元カノ
「どこが?全くかわってないけど」
「蛍は毎日見てるから
わかんないのかもなー…」
「見たくて見てるわけじゃないよ
勝手にまとわりついて来てるだけ」
「コラコラ、あんまり苛めてやるなよ?
あぁ見えて弱虫なんだから」
じゃあアニキが
守ってやればいーんじゃない?
そう言おうとしたのに
なんだか言いたくなくて
「知らないよ、そんなの」
と、だけ言った
その時
『お風呂ありがと。明光くんどーぞ』
布施がキッチンに戻ってきた
僕の服を着て……?
「おー!似合う似合う!
ヤッパこーゆう格好萌えるよなぁ!」
興奮してるアニキと
「なんでキミがそれ着てるの?」
状況が掴めず布施を
睨みつけてしまう僕
『え…!?コレ蛍くんの!?
ゴメン!脱ぐ!!』
「はぁ?!バカなの!?
もう、別にいーから着てろよ!」
慌てる僕を見て笑いを堪えてる
アニキがチョットむかつく
自分はこんなの見慣れてるかも
知れないけど
僕はこんな格好した布施とか
初めて見たんだ
驚いて当然だろ