第3章 些細な変化
「なに?」
『なんか蛍くんは年々
わからなくなるなーって』
なんかちょっと真剣な顔
布施らしくない
「それが普通。布施が
変わらなさ過ぎなだけ」
『変わった方が良い?
蛍くんはどっちがいい??』
真っ直ぐな目はいつも通り
なのに
なんか大人びた目
これ本当に布施?
「キミは変わりたいの?」
『…わかんない…でも私が
変わらないから…迷惑かけて…
だから………』
布施の声が小さくなる
「別に?キミが迷惑かける事なんか
皆の想定内なんだから
気にする事ないんじゃない?」
宥めるつもりで言って
頭を撫でた