第10章 Fall to darkness…　

『嫌じゃ…ないもん、』



ニノの言葉で
俺の中の何かが弾けた



「俺は翔ちゃんのこと裏切ったりしない
翔ちゃんも…でしょ…？」



変わらない愛なんて無いのはわかってる
でも俺たちの間には
何があっても変わらない絆がある



「ニノっ…！」



組み伏せられても尚
抵抗しないニノの目が
この先を覚悟してると物語っていた



「いいよ…？俺、代わりでも…」

「代わりじゃねぇって言ってんじゃん…」



俺が欲しいのは
今ここに居るお前



「ニノがいい…」


「翔ちゃん…」


「ニノは…？」




「俺も…翔ちゃんがいい…」




愛の言葉は要らない




「翔ちゃん…」

「ニノ…」


確かめるように
ニノの身体をくまなく愛撫する


「はぁっ…ぁっ……」

「すっげぇ可愛い…」


「やだっ…可愛くないっ…」


「可愛いよ、ニノは…」



俺の左隣りには
いつもニノが居る

楽屋でも
飲みの席でも
いつだって…



「もっと可愛いニノの顔、見せて…？」


シャツのボタンを外しながら
反応を確かめるようにその中へ手を滑らせた