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誰も知らない。【気象系BL】

第10章 Fall to darkness… 


なぁ、ニノ 覚えてる?
俺らがまだ10代だった頃

どっかのホテルでさ
部屋があんまり広くて
一人で居ても寂しいし
何よりちょっと怖くてさ
ニノんとこ行ったんだよ


あの頃俺、変なプライドもあって
智くんの支えになってやんなきゃとか
雅紀を守ってやんなきゃとか
松潤の頼れる兄貴で居てやんなきゃとかさ
知らず知らずのうちに気負ってて
そんな俺にいつだったか
『俺だけには弱いとこ見せたっていいじゃん』
ってニノが言ってくれてさ

それから
情けない弱音も
愚痴も
ニノにだけは言えてたんだよね


あの日もそうで
寂しいのと怖いのとで
ニノの部屋に押し掛けてベッド占領してさ
それなのにお前は文句一つ言わず
起こすこともなく
一人でトランプ弄ってて

ふと目が覚めて
『寝れねーの?』
って言ったら
『うん、』
って。

だから俺
『おいで』
って腕伸ばしたんだよ
そしたらニノ、素直に腕枕されちゃってさ
そんでそのまままた寝ちゃったんだよね

朝起きたら
男二人で抱き合ってんの(笑)
俺より先に目が覚めてたのに
ニノは俺に抱かれたまんま顔赤くしててさ

気付いた時点で腕を解けばいい話なのに
それさえもしないでさ
『動いたら起こしちゃうかと思って』
って
尚も赤い顔で言ったんだ
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