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誰も知らない。【気象系BL】

第10章 Fall to darkness… 


「そんな大変な時に、ごめん…」


ポケットからスマホを取り出す

着信もなければ
メールも無い



「三年努力した結果がこれだよ」

可笑しくもないのに笑いが込み上げてくる


「翔ちゃん…」


ニノが、横からぎゅうっと俺を抱きしめた





「俺が居るよ、翔ちゃん…」


あの現場を見て
スッと冷めたんだ
悲しいとか悔しいとかは
さほど感じなかった


「翔ちゃん…?」

「あぁ…ごめん、」


うわの空のように見えたんだろうか
ニノが心配そうに顔を覗き込んだ




こんな時に不謹慎かな
いや、こんな時だからなのか

酔ってピンク色に染まった頬
濡れた唇
潤んだ瞳

破壊力のあるニノのそれに
思わずドキリ、とした


「翔ちゃん、」


口元に釘付けになる




「翔ちゃ、」




気付いたら身体が勝手に動いて
唇を重ねていた
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