第8章 色香 × Green。
布団からバッと顔を上げた。
「松潤…」
「ひっでぇー顔だな。
イイオトコが台無し」
松潤がシャツの袖で俺の涙を拭ってくれて。
「一人で泣いてんなよ。
そんなに頼りになんねーの?俺ら、」
俺はブンブンと首を横に振った。
次々と溢れる涙を見て
『しょーがねぇなぁ、』
って呆れながら
ティッシュを箱ごと渡されて。
「不安だったんだろ?
どーやったらその不安、取り除ける?」
顔を覗き込むように言うと
松潤の手が頬に触れた。
「まーさき。
まー?」
「じゅんくんっ…おれっ…!」
「ん。わかったから。」
まだ何も言ってないのに
松潤が俺の肩を引き寄せる。
「まーの側に居るから。
ずっと居るから。
だからもう不安になんなくていいよ?」
「じゅんっ…」
縋るように松潤の胸に顔を埋めた俺の髪を優しく撫でて
ギュッと抱きしめてくれた
「明後日、俺が行ってくるから」
「え…?」
「早朝ロケ。
他の仕事も
メンバーで調整してくれって翔さんが頼みこんでくれたからさ
みんなで協力して
まーの居場所、守ろうって話し合ったんだ」