第20章 忍ばないぜ
嗚呼…きな粉が欲しい
そこにもきな粉をふりかけたい
そしてそれを×××の×××に…!
思わず伸ばした手
だのに、
あとちょっとで触れられるというところで
「ギャッ!」
奴は俺に冷水を浴びせてきやがった
「いい加減怒るよ?」
あっ…(察し)
コレ、マジなやつだ
調子に乗りましたとしょげていると
奴は一人そそくさとシャワーを浴び、そして無言で出ていった
「だって、きな粉まみれで美味しそうだったんだもん」
「そんなの言い訳になるかっ!」
今、俺は
奴の部屋で正座させられて説教されている
「ごめんね?」
「…反省してないでしょ?」
酷いなぁ
恋人を疑うなんて
「してないよね?」
「ドウモスミマセンデシタ」
『俺は…
俺はただ、きな粉味のお前を堪能したかっただけなんだよ!』
部屋の中心で思い切り叫んだ
…心の中で。
声に出したらもっと怒られるから。