第1章 葛藤 × Red。 Vol.1
「それってどういう…」
「好き、ってことだよ」
「好き…?」
「メンバーとしてでも
人としてでもなくて
勿論、メンバーとしても人としても好きなんだけど
今言ったのはそういう意味じゃなくて、」
突然饒舌になる俺に
相葉くんが目をぱちくりさせてる。
「惚れてる、っつーかさ…」
「えっ…」
暫し沈黙が流れた。
言葉にしてみて改めて認識する。
あぁ、俺
相葉くんのことが好きなんだ、って。
「しょーちゃん…」
「ん…」
恋人のことがまだ好きだってわかってて
気持ちを伝えたところでフラレるのは目に見えてる。
「…遅いよ。」
「え…?」
思わず顔を上げた。
「遅いよっ…!
俺、ずっとしょーちゃんのこと好きだったんだよ…?」
「は…?」
「17の時から三年間
しょーちゃんのことが好きだった…」
嘘だろ…?
「そんなの聞いて…」
「言えないよ!
メンバーだもん、関係性壊したくないし言えるわけないじゃん…
言わなくても気付いてくれればなって思ったけど
それも叶わなかったし…
だから俺、しょーちゃんのこと諦めたのに…」
「ごめん、俺、全然知らなくて…」
あれ…?
もしかして千葉ロケの時
俺の好みとか喜びそうなことをあれだけ知ってたのって
事前リサーチしたんじゃなくて
それだけ昔から俺のことをよく見てた、ってことだったのか…?