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誰も知らない。【気象系BL】

第18章 花見こたつ de


メリッと剥がされた琉球畳の下に現れたのは


「あ。穴だ。」


いや、確かに穴だけど。
お前が言うとなんか厭らしいんだよ!

その穴を隠すようにして置かれたテーブルにはオレンジ色のチェックの毛布がフワッとかけられて
更にその上に天板が乗せられた


「ご準備が整いましたので、どうぞこちらへ」

「「はぁ…」」


これは…俗に言う、掘りごたつ。
座って足を下ろしてみると
あ、あったかい。

俺達が座ったのを確認すると
さっきの男性スタッフ二人が組子障子の前に立った


「ごゆっくりとお楽しみくださいませ」


言い終わると同時に開けられた障子の向こうには


「う、そ…」

「凄ぇーーー!!」


日本庭園風に造られた中庭には
美し過ぎる程の濃いピンク色をした、


「桜だっ!」


思わず駆け寄る相葉さんに


「「「あっ…!」」」


女将さん達の声が揃った




ゴンッ


「痛っ! …なんだこれ?」


「中庭は特殊なガラスで覆われております。
温室になっており、温度を一定に保っているんですよ」

「…そーなんですか、恥ずっ…」


ぶつけて赤くなった額を擦りながら
へへっと照れ笑いする相葉さんが

やべぇ、可愛い…
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