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誰も知らない。【気象系BL】

第18章 花見こたつ de







そして俺は今
相葉さんの運転するポルシェの助手席に乗っている
…ずっと無言のまま。


“300m先、左に曲がります
左です”


ナビが示す先は
潤くんが予約してくれた店
都心から少し外れたとこにある料亭だ

ココに来る前に潤くんが言っていた言葉が引っ掛かる


『ニノの願いを叶えられるのは此処しかないと思ってさ』


なんだよ、俺の願いって…


“目的地に着きました
運転お疲れ様でした”


「なんかすっごい和なとこだね?」

「そう…だね、」

「行こ?」

「うん、」





店に入ると品の良さそうな女将さんに案内されて
一番奥の個室に通された

襖を開けると
琉球畳の和室の奥には洒落た組子障子。

凄いよ?
確かに高そうよ?
でもさ、普通っちゃ普通なんじゃない?
なんだかちょっと拍子抜け…
かと思ったら。


「御用意致しますので少しお待ち頂けますか?」


女将さんが合図をすると
突然大柄な男性スタッフが二人、部屋に入ってきて
ど真ん中の琉球畳を一枚、おっ剥がした


「「へっ…?!」」


目が点になる相葉さんと
空いた口が塞がらない、俺

何、何?!
何が始まるの?!
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