第12章 顔
そういや昔、リーダーが
【鍵のかかった部屋】
ってドラマやってたよな
鍵のかかった部屋、か…
…ここは鍵をかけた部屋だ
意図的に
俺の意志で
ニノ達が来る前に、この部屋の鍵をかけた
人を家に上げる時は必ずそうする
もう何年も前から、ずっとだ。
「潤くんちのドアノブ壊さないでよ?」
ニノに諭されたリーダーは
ソファーに座らせられても尚
「だってドアがぁぁ…」
とか言ってる
「おっ! ほらほら、大野さん
出来たみたいだよ?
潤くんお手製の…」
「スパゲッテー!!」
「テーじゃねぇよ、ティー!」
「テー!」
「ティー!」
「テー!」
「パスタだっつってんだろ!」
はぁ…酔っ払いの相手は疲れるわ。
俺お手製のスパゲ…パスタを平らげて
腹を満たされた二人はソファーにゴロンと横になった
「そんなとこ寝ると腰痛めちゃうよ?」
「えー。オイラもう動けないもん」
「じゃあせめてニノだけでもベッド行け。
腰悪化したらまずいだろ?」
「んー。 大野さん、行こ?」
お互いの身体を支え合うようにして
リーダーとニノが
ゲストルームへと向かった