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誰も知らない。【気象系BL】

第12章 顔


『ナツは?』


あれ?
読んでるはずなのに返事が無い


『俺は舞台俳優』


数分遅れて返事が来た

へぇ…
舞台俳優か。
まさか知り合いだったりして…?


『ナツこそすげぇーじゃん!
どんな作品出てんの?』


『内緒』


なんだよ、ケチ!




ナツとはオンライン仲間の中で歳も近くて
都内在住で
話題も豊富だから
時々こうやって個人的にチャットを楽しんだりしてた

みんなで話してる時はプライベートな話題は避けてきたけど
コイツだけには、何故かゲーム以外の話もする事が出来た


『彼女とか居ねぇーの?』

『居ないねぇ
ナツこそどーなんだよ?』

『居ねぇ(笑)』


だよな。
居たら対戦後
夜な夜な毎日のようにチャットなんかしないって。


『好きな人は居るよ』


ふーん。


『その人に少しでも近付きたくて
オンライン始めたんだ』


へぇ。意外。


『まさか俺らの仲間じゃないよね?』

『さぁ、どうかな』


こりゃ、そうだって言ってるようなもんだろ?

普段は他人のプライベートなんて気にならない
でも何故か
ナツだけは気になってて。


『ハルは?居ないの、そーゆー人』



濃ゆい顔のアイツが脳裏に浮かぶ



『居るよ』



既読になって
そこでチャットが途絶えた

…寝たか。

オフラインにしてパソコンをシャットダウンする
…なんだよ
中途半端で終わるなんて

『おやすみ』くらい、言わせろよ
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