第1章 最底辺だって、幸せは身近に
一通りの買い物を済ませて帰宅したら、外は真っ暗だった。
買ったものを整理して一息ついた時、チョロ松が真面目な顔をして私の名前を呼んだ。
「雪菜さん…ちょっと、いいかな…」
「どうしたの?改まって…」
ソファーに座ってたけど、チョロ松に合わせて思わず立ち上がる。
「昨日の今日で、一緒に住むことになって、正直、気が動転して、落ち着かないって言うか…」
「…後悔してるの…?」
確かに、強引だったよね…嫌になっちゃったのかな…
「違うよ!後悔はしてない!」
「そっか。なら、よかった」
チョロ松の必死さが伝わって、安心する。
自然と顔が緩む。