第1章 最底辺だって、幸せは身近に
「…チョロ松…」
「雪菜さん…?」
「…あー…ごめん。寒かったから…」
昨夜、ソファーで寝るって言うチョロ松を強引にベッドに誘ったんだった。
寒いし、一緒の方があったかい、なんて言ったかも。
「ぼ、僕こそごめんなさい!寝ぼけたみたい!」
チョロ松も起き上がってなぜか正座で頭を下げる。
「あはは。気にしないで。それより…」
「…?」
「おはよ!チョロ松!」
私は、キョトンとするチョロ松に思いっきり抱きついた。
「うわぁ!」
勢いで二人して布団に倒れこむ。
「ちょ!雪菜さん?!」
「大好き!」
慌てるチョロ松だけど、ちゃんと抱きとめてくれた。
朝から、幸せ!!