第7章 最初で最後のコンサート
歌い終わると、なんだかさっきより気持ちが落ち着いた。
宇多田さんが私のために作ってくれた歌。
思ったように歌えなくて悔しい思いもしたけど、
今はやっと自分のものに出来てきたかな?という所。
宇多田さんと一緒に練習もした。
宇多田さんが歌えば、それはピッタリで
素敵で…でも、どうにか私のものにしたいって…。
この曲は、誰に捧げるの?
自分…?家族…?
いや、違う。これは、嵐の5人への
恩返しの気持ちを込めて歌おう。
いつもそばにいてくれるみんな。
一緒にバカやったり、時には今日のように
叱ってくれる。
あったかいみんなへ。
そう決心した。