第7章 最初で最後のコンサート
シェアハウスに着いた。
私は我慢せずに思い切り泣いた。
櫻井さんの言ってることはわかる。
自分が一番わかる。
疲れからか、自分の体が思うように
動かなかったりもする。
でも、みんなは何度も経験してるコンサートだけど、
私にとっては初めてのコンサート。
すごく焦る。
ファンの方は私のことを歓迎してないし、
そんな中で迎えるコンサートには
とても不安を覚えてしまう。
いつもの歌番組とは広さも全く違うし、
色々な機材を使って移動したりもする。
フライングだってある。
踊りや歌詞をど忘れしたりしたらどうしよう。
移動、間に合わなかったら?
そんな不安ばかり増えていく。
もう考えれば考えるだけ不安。
だからみんなよりいっぱい練習してる。
なのに、ダメだったかな…?
「お風呂入ろっと。」
お風呂を沸かして湯船に浸かると、
また涙が溢れる。