第8章 空白の時間
「俺にされたって恥ずかしがって、暗いとこじゃねえと脱がせてくれねえんだからよ…悪い、ちょっとこっちが我慢出来そうにねえわ」
『えっ、我慢って…!!?』
中也さんの膝の上に横になるよう抱えられて、仰向けにされる。
すると慈しむような目に変わって、私の髪をとくように撫でる。
「……綺麗だ」
中也さんから言われる綺麗に、今ほどドキリとしたことはない。
胸がいっそううるさくなって、恥ずかしいのと驚いたのとでどう反応すればいいのかさえ分からない。
「裾が短くてよかった、折角綺麗んなってんのに、着れなくなったら勿体ねぇ…」
『着れなくなったらって、どういう……ッ』
中也さんは頭を撫でていない方の手でスカート部分を上に捲り上げる。
唐突の事態に頭がついていかなくなって、脚を曲げてそこを隠すように身を縮こめる。
「そういう事すっから余計に可愛いんだよお前…まあ容赦はしてやらねえけどな」
『ようッ…やっぁ……ッ、そこ脱がしちゃぁ…』
スルリと手が腰に伸びてきて、下着が脱がされる。
こんな体制でこんな事されて、恥ずかしくならないわけがない。
「容赦してやらねえっつったろ…チッ、ちょっと遅かったか。もう濡れてやがんな」
『ふぇ、ッ!?…っぅあッ……あ、ぁッ…中也さん…っ』
頭を撫でていた手と口で胸を弄り、下の方はといえば…
「…ん、……何だ」
肝心なそこに触れてくるのかと思いきや、脚の付け根な太股の内側、更には腰元とヒップとお腹を擦るばかり。
そこをそんな風に撫でられると、期待しちゃう身体になっちゃったの…中也さんが相手だと、我慢出来なくなっちゃうの。
『ぁッ、何って……ッん…ぁ、触っ、て…っ下さ……』
「…………どこを?」
『〜〜〜ッ』
中也さんの問いに顔を真っ赤にして抱きつけば、そこの割れ目を撫でる…しかしやっぱりその先に指を進めようとはせずに、そこを撫で続けるだけ。
このせいでまた腰がくねるように動いてきて、脚を擦り合わせるように動かしてしまう。
胸も胸でやわやわと刺激してばっかりで、いつもみたいにしてくれない。
「どこに、どうして欲しいか言ってみろ…言えたらその通りにしてやるから」
『…い、じわるッ………っぁ、ッ…』
ピタリと手が止まってしまって、つい切ない声が漏れる。
「そうか、意地悪だってんなら徹底的にしてやらねえとな」
