第21章 親と子
『ちゅ…やさ……っハ、…♡さ、いしょからこれ狙いで…っ♡』
中也の車に乗せられて扉を閉められれば、途端に私の身体を座席から離れないよう、ゆるく異能をかけた中也。
それから私の上に覆いかぶさってきたかと思いきや、顔を近づけて、唇が触れるギリギリのところでとまって私のことを見つめてくる。
「いいのかよそんなに気ぃ抜いて?すぐイっちまうんじゃねぇの?撫でられてるだけで」
そんな状態で、車を覆うよう迷彩防音付きの壁を張れと言われた挙句、そうしなければキスをしないと言い始められ、結局首元をいじられ始めたためにその気になってしまった私は相手の思うがままに壁を張った。
張ってしまった。
そこからはもう早いものだ。
制服のリボンを外されたかと思えば衣服を緩められ、カッターシャツのボタンを全て外された状態で、大きな手で私の身体を撫で回す。
『う…っ、ぁ……あ…ッ、はぁ…は、ぁん……♡』
「ほぉら、すぐいい声になってくる…期待してた?」
『ひゃぅっ…♡し、してな……っあぁあ…♡』
下着の上から胸の頂の周りをなぞられ始めて、甘ったるい声が漏れる。
「そうか……俺を妬かせておいて何ともならねえ自信があったのか?お前には…俺は単純な男だぜ?」
『ひぐっ…!!!♡あ、っあぁぁ…あ…っ♡ふぁああっっ…!!?♡♡』
挙句の果てには下着の上から胸の頂をきゅ、とつままれ、首元に吸いつかれて軽く身体が痙攣した。
ちかちかとする視界と積み重ねられて引かなくなった刺激に頭がクラクラする。
「……んなに引っ張らなくても分かってるっつの…ほら、寂しがんな」
無意識に掴んでいた中也のシャツを弱々しく引っ張ると中也が私を手で包み込み、キスをする。
あ、触れるだけのやつ…好きなやつだ。
『は、ぅ…ッ♡…ん……っ♡』
「欲しがりめ……その口開いて、お前の声でちゃんと強請ってくれねえと俺は何もしてやらねえぞ?」
嘘ばっかり。
今だって私が感じすぎて怖いの分かってて抱きしめてるくせに…キスして欲しいのだって分かってたくせに。
ここまで触れられてるのにずっと触ってもらえなくて切ないのだって、分かってるくせに。
『ぁ…っ、は、ずかし……の…』
「…可愛く言ってもダメだ……やめるか?ここで」
『!!……ッ…も、っと……シてくだ、さ…い……っ』
「……もっとな?分かった」