第21章 親と子
「蝶、こっち向けよ…蝶……」
『…ッ、やだ……』
「ふて寝した振りしてねえでこっち向けって」
『やだって言っ……ッふ、…ぁ…♡』
拗ねたように布団にくるまって中也の方を向かないでいる。
ちなみにまだ夜になったばかり。
トウェインさんのところに菓子折を持っていった後、家に入ってからすぐに中也が私を担いで、そのままベッドへと連れていかれてしまったのだ。
更にはそれから私の耳元をくすぐったり、へんにやわらかく体を撫でたり。
「んな事言って…俺にこういう事されたくてトウェインの野郎とあんなに話に花咲かせてやがったんじゃねえのかよ?…なぁ」
『ひぅッ…!?♡…ッ、あ、ダメっ…み、み舐めるの…やぁ…♡』
「仕方ねぇだろ?お前がこっち向いてくれねえんだから」
パク、と耳を甘噛みされたかと思えば奥に舌が入り込んでくる。
ピチャリと丁寧な愛撫に水音が直接響いてきたかと思えばジュルッと音を立てて吸われたりの繰り返しで、私の体はいとも容易く火照っていく。
『ぁ、あぅ……ッああ…っ♡』
「どうやらお前は分かっちゃいねぇみてぇだからなぁ…言ってんだろ?俺、お前よりもよっぽどめんどくせぇ男だってよ」
『そ、なことな……ッひあっ!!?♡あ…っ、やめっ……それやだぁ……っっ♡』
「硬くしといて何言ってんだよエロ猫が」
甘い声が出っぱなしじゃねえか、なんて言いながら服の上から胸の突起をつん、とつつかれて、その度に体が跳ねて声も漏れる。
『はッ…ぁ…♡も、も…だめッ…ちゅうやさっ……ああッ…!!!♡』
キュ、と少し強めにそこを指でつままれて、たまらない刺激と羞恥に涙が滲み始める。
「…中也さんじゃ、ねぇだろ?…なんだよ、お強請りか?」
『ぁ…ち、中也……ッ♡こ、れ無理っ…イっちゃう……か、らぁ…っ……や、なの…♡』
「イくのは好きだろうがお前?」
『そ、じゃなくてッ…いじわる……しないで…っ、……キ、スしなきゃ…やだ…ッ』
途端にピタリと止まる愛撫。
火照りきった体とおさまらない動悸に息を切らせ、中也の大きな手に後ろを向かされる。
「仕方ねぇだろ…ここまでしねえと素直にならねえんだから、お前」
『ちゅ……ッン…ふ、ぅっ…♡ぁ……ンンン…っ!!!♡♡』
結局、キスだけで軽くイかされた。
「そうそう、その表情…続きは?」
『〜〜〜っ…し、て…ッ』