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第19章 繋がり


中也さんの綺麗な目が、純真な瞳がはっきり見える…否、そんな彼に見られてる。

『……っ、は…ずかし……ッ』

行き場を失った手を胸元まで上げてから、掴もうにも中也さんの腕を掴めずにあたふたする。

「恥ずかしい…?何をそんなに…恥ずかしがることねえだろ、綺麗だぞ?お前」

すっげえ真っ赤になってっけど

くすりと笑われて、また胸の奥が高鳴った。
おかしい、やっぱり変だ私。

こんな…まだ、生まれて少ししか経ってないような男の子に何も言えなくなるなんて。
抵抗出来るはずなのに、それすらしたいと思わなくなるなんて。

研究所でのあんな拘束もなくて、攻撃されてるわけでも能力を使われているわけでもないのに…なんで、こんなに体が言うことを聞いてくれない?

『き、れいじゃ…ッ……は、ぅ…っ』

「!?っ、と…危ねぇ……どうした?どっか痛くなっ…た、か……?」

おもわず膝に力が入らなくなってガクッと崩れそうになると、床に転ける寸前で中也さんがまた支えに入った。

それによってまた至近距離に中也さんが来てしまい、逃げるどころか余計にピンチに追いやられる。

瞬発的に無意識で、中也さんがこちらを覗き込むその前に咄嗟に両手で顔を覆い、目を思いっきり瞑った。

『…ちゅ…うやさ………悪い…です…っ』

__心臓に。

「……お、れは…一体何を…!?ち、蝶!?せめてこっち見てく『や、っ……です…』嘘だろ…っ!!?」

これが噂に聞く反抗期…!?なんて動揺しっぱなしの中也さんをフォローする余裕は私には無い。

『だ、っ…誰にでも……普段、から言ってるんですかそんな事ばっかり…!』

「そんな事ってなんだよ!?俺は思ったことしか口に出さな…ああ!?」

綺麗だとか可愛らしいだとか、愛嬌あるとか。
考えてみれば傍から聞いてても恥ずかしくなるような言葉ばかり。

『……っ、天然タラシってやつですか…、私一応年上…なんですよ……!?』

「タラシってなんだよ!?んなわけあるか、生まれて初めてだわ人間相手にこんな事ばっかり言ってんのは!!手め…お前を目の前にするとどうしてもだな!?」

『どうしても…ッ…?』

「…本音が出ちまいやすい身としては……隠しきれなくて…ですね?とりあえず本当、誰かに言ったこととかねえから…つか言うような奴お前くらいしかいねえから」

『……その割に他の人にばっかり』
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