第15章 大切な人
『ぁ…ぁあ、あの…っ』
ブルルッ、と震える腰を隠そうと膝を動かすと、唐突に中也さんの声が耳元で響く。
「蝶…賢いお前なら分かんだろ?」
『ひゃぅ…ッ、……は、ぃ…っ』
優しいのにどこか強制力のあるその声に膝を立て直して、震えながらも腰を浮かせる。
すると中也さんの手が私の頭を大きく撫でた。
「そうだ、偉いぞ…そんじゃあ余裕ねえから、悪いがとりあえずもう一回イかせてもらう」
『ぁ……ッ、ど、うやっ…〜〜っ!!?な、にこれッ…熱……ッッあっ!!?』
お尻に何かが当たってゾクンッと身体が震えれば、すぐにそれが動き始めて私の敏感な所に触れる。
「何じゃねえよ…お前が今の今まで口に咥えてたもん」
『ひ…ッ!?そ、んな事言わな……ぁッッ♡そ、れやだっ、当たって…ぁあっ、擦らないで…ッ!!』
「馬鹿、当たるようにしてんだっつの……嫌じゃねえだろ、そんないい声出してるくせに」
『だ、だってそれ当た、る…からぁ……ッ』
太股の付け根で挟むようにして、中也さんのそれがナカに入ってくることはせずに私の敏感な部分を擦り続ける。
中也さんのを舐めている時に感じてしまったせいで少し濡れてしまっていたのか、ヌルヌルとした感触が伝わるのだけれど…
「何に当たるんだよ?…どういう所に当たってんだ?」
『あッ…ぁ、よ、わいとこ……ッぁ…♡』
「弱えとこ?…正直に言えよ、お前が一番弱ぇのはこん中と首だろ」
『ぁああ…ッ、す、き…なとこ……♡中也さ、んに…いじられるの、好き…な、とこ…!!♡』
「そうだな、お前が俺にいじられんのが好きで好きで堪らねえところだ……が、必死んなりすぎて一つ忘れてんぞ、いい子の賢い蝶が」
中也さんの声にまだダメなのかと胸がいっぱいになる。
なんでだろう、普通に考えればこんなこと口にしてる方がおかしな話なのに。
なんだか、本能的にダメなんだって思ってしまう。
中也さんの言葉通りにしなくちゃって、勝手に思ってしまう。
『な、ぁに…っ?……ッ、ぁ…中也さ…あ…♡』
「…それ。もう戻ってる」
『戻って…中、也……?……ッッ!!!!ァアッ!!!?あっ…やぁ……ンンン!!!♡』
正解だったのだろうかどうだったのか。
今度は服の中に中也さんの両手が入ってきたかと思いきや、キュウ、と胸の頂を摘まれた。
だ、だめだこれ…頭、おかしくなる。