第11章 縁というもの
「んで?ノリで別んとこ触ったが…こっちの方はちょっと物足りなかったか?」
中也さんの指がようやく前に触れてくれた。
さっき一回達したせいで、そこを弄ってるだけなのにチュプチュプ音が響く。
『……っ、音、嫌』
「しょうがねえだろ?こんだけ濡れてんだから…音が嫌ならさっきの方『絶対嫌』へいへい…」
前の方を撫でる中也さんの手に、脚がビクビク震える。
さっきのやつのせいで身体が余計に敏感になってる…前、ずっと焦らされてるのに。
『いれ、ないの…っ?』
「ん?いれてほしいのか?」
『…そこ触るから……ッ』
「そこって?……ちゃんと言えたら、ちゃんと気持ちよくしてやるよ」
まだ続いていた中也さんの意地悪に、目に涙をためる。
今日本気でいじめにかかってきてるこの人、どんな趣味よいったい。
『だ、から…最初、してたとこ……』
ちら、と目を見てみると、なんともまあ楽しそうにこちらを見ているご様子。
嘘でしょ、まだダメなの、鬼だ鬼、中也さん鬼。
『……っ、ち、つ…』
「!…指、いれてやればいいの?」
『ん…ッ、も、中也さんやだぁ……!!なんでいれてくれないの…?してッ…ちゃんと、して………っ!』
まだいれてくれなかった中也さんについに泣きついた。
ここでのお預けなんて酷い、身体はとっくに中也さんの指を欲しがってるのに。
泣きついたら中也さんの表情が少し変わって目を丸くしてから私の額にまたキスをした。
「やっぱそういう顔、可愛い…二本いれんぞ、十分濡れてっし大丈夫かとは思うんだが」
『…っ、鬼……』
「悪いけど鬼になんのはこっからかもしんねえぞ」
中也さんが指に蜜を絡める。
ずっと違うとことか近いとこばっかり弄られて、前の方は切ないまんまなの。
早くして、触って、と蜜が溢れてくるのが自分でも分かる。
数回入口で蜜を絡めてから、ゆっくりと中也さんの指がナカに入ってきた。
一本だけじゃない質量感に脚が震えて、お腹の方がゾクゾクする。
『ぁ…ッ、こ、れっ……』
「あーあー、またそんな締め付けて…力抜け、リラックスした方が気持ちいいぞ」
『む、無理…っ、指…入って……ン、ぅ…っ』
二本にもなるとずっとこんな調子。
意地悪だったのに、中也さんはキスしてくれる。
相変わらず変なところで優しくて、それにやっぱり安心させられた。
