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第11章 縁というもの


『へ……っ、?な、何言って…』

「だから教えろっつってんだ、お前とずっと一緒にいてやれる方法。お前、さっき確かに出来ねえとは言わなかったじゃねえか」

『ち、違う…っ、ねえ、本当に何言ってるんですか?は、早く離れてくれとか、そんな事考えてるなんて思ってなかったとか、もっと色々……!し、ショックで頭おかしくなっちゃいました?ごめんなさい、私早く離れ__』

「___話聞かねえのは、怒るぞ」

中也さんの怒るという声に逆らえなくなって、肩を震わせて口を閉じた。
これは、怒らせちゃダメなやつ…本能的にそう感じ取った。

「いいから、具体的に言ってみろ。どうやってすんのか、それがどう作用すんのか…考えつく限り、挙げていってみろ」

『…能力で、私の体質とその核を、半分誰かに移し替えるの。もしかしたらその時点で両方共が耐えられなくなって死んじゃう可能性もあるんだけど…そんなに甘いものじゃないから、一回それで死んで、生き返る』

淡々と分析結果を述べていく。
これは言わば秘術のようなものだ。
最初の世界で、あそこから追い出される直前に、私をつくった人に教えられた事。

そういう方法もあるんだよと…誰かと一緒に地獄の果まで行くことだって出来るんだよと。

『私はこんな身体になっちゃったのが六歳の姿だったから、そこを基準に繰り返された…移し替えの場合なら、そのポイントは、私が初めてその人を見た時になる』

中也さんなら十四歳だねとポツリと零した。

『核ごと半分移植しちゃうわけなんだけど、まず先に身体の方が耐えられるように体質の方を分けるの。そこから核を移植して…あとは、中也さんの想像通りだよ。殺されても同じポイントの姿になって生き返る……傷付けられても治っちゃうし、血だってまともに合うような人がいない』

「だが俺が生きてれば、お前はそれにも困らねえ」

『……だから、さっきからいったい何を言ってるんです?そろそろ私も冷静になってきましたし、やっぱりこんな話はするべきじゃ「蝶」……っ、なん、ですか?』

目を見つめられて、逸らせなくなる。
真剣な目…それにさえもドキドキする私の身体。
こんなに一緒にいたい人…同時に、絶対に不幸にさせたくない人。

少しの期待と、やめてという感情が交錯する。

「…………お前、それ…俺に移せ」

言ってくれてしまうと思った。
だから言えなかった
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