第1章 00
家に着くとさんは靴を脱ぎ、リビングのソファに着ていた服を脱ぎ捨てる
その顔にまるで表情はない…目が死んでいた
脱いだ服もそのままに寝室に向かうとクローゼットの中へ大金の入ったケースを詰め込み下着姿でベッドにダイブした
『………もう
人を殺るのも独りなのも慣れた…
でも私は人間だ!!クソッ』
さんが小さく叫ぶと、涙が一筋流れた
そして頭に浮かぶ懐かしい影
『また…だよ…
金がこんなにあっても…
何不自由なく生きれても…
こんな世界は嫌いだ…クソくらえ!!
ずっと…ずっと一緒に居たかった…
二人とも…
そうだろ…?』
さんは呟くと余程疲れたのか眠りに堕ちた
夢の中の彼女は知らない…
これから起こる事に…
時計の針が止まり…
その後部屋は何もかもなくなっていた