第4章 03
ーさんsideー
あーーー
カンジ悪ィ言い方しちまったか…
ガキの遊びにいちいち動揺するっつーのは反省するべきだよな
『反省…』
呟いてフゥと息を吐いた
マフィアなんつー単語をまさかこんなところで聞くなんざ思ってもみなかった
少なからず動揺したし 胸くそ悪い昔を思い出した
鉄錆と硝煙のにおい
大嫌いな嗅ぎ慣れたにおい
本音を言えばこの世界に来て多少気が抜けていたのかもしれない
だからこその動揺
マフィアというモンをあんな虫すら殺せそうにない綱吉が遊びとは言えやっている
映画の中のハリウッドスターが演じるマフィアだと思っているのなら大きな間違いだ
私はこれでもかと言うくらい長いため息を吐くとたどり着いた応接室の扉を開けた
シンと静まり返った室内には誰もおらず私はひとりソファに身を投げる
『疲れるな…子供っつーのも…』
誰が聞いてるわけでも 返事が返ってくるわけでもねえが
私はそっと目を閉じるとそのまま眠気に負け 意識を手放した