第4章 03
『遊びでも本気でもどーっちでもいいんだけど…』
さんは少し俯いたままスッと立ち上がる
その表情は下から見上げる形になっているリボーンにしか見えていない
少しの間を置いてさんは顔を上げる
『ンなことやってる暇あったら学生は勉強勉強!!私はそんなガキの遊びの仲間にはならねえよ!』
そう言ったさんの表情は穏やかに見えるが、リボーンは難しそうな顔をしていた
獄「てめえ!!だから遊びじゃあ……」
反論しようとする獄寺の口元にさんは人差し指をピッと当てて
『そのマフィアゴッコだかの仲間にはならねえけどさ…
おまえらとなら"オトモダチ"にはなれそうだ!』
まるでいたずらっ子の様に笑って付け足した
綱「名無しさん…あの、マフィアとかそう言うの…本当に気にしなくていいから!!」
綱吉はそう言って申し訳なさそうにまた眉を下げる
『んーーー、
あ!その名無しさんってのもナシにしてよ 私のことはさんでいいから!私も名前で呼ぶし』
さんは3人にそれだけ言うと荷物を持って教室を出て行った
山「やったな!ツナも獄寺もさんと仲良くなれて!!」
さんを見送り山本はニコニコと笑いながら綱吉の肩に手を回す
その反対の肩にリボーンは難しい顔をしたまま飛び乗ると腰掛けた
(余談だが山本の肩はリボーンのお気に入りの場所のひとつだ)
獄「にしても…あの女 ボンゴレばかにしやがって!!シメてやりましょう!!十代目!!」
綱「あ、あはは…でも名無しさ…じゃなくてさんちゃんって思ってたより話しやすくて面白かったね」
綱吉はニッコリ笑うといなくなったさんの席をみた