第3章 02
『教室居るのヤだったんだよ』
さんはトンファーを構える雲雀にそう言って手をヒラヒラとさせた
雲「ハァ…だからってこんなところでタバコ吸ってていい理由にはならないよ」
雲雀はそう言いながら構えていたトンファーをシュッと投げる
『1.2.3限の授業出たんだけどよー、』
まるで遊びの様に雲雀の投げたトンファーをキャッチしてクルクルと遊ばせるさん
『その間教科書全部読んだら、やっぱりこのレベルのお勉強なんざ絵本同様だったんだよ…』
その行動に対して当たるとも期待してなかったのか、雲雀は構えたもう片方のトンファーも下ろした
雲「わかっていたよ…僕は別に君に授業を受けて欲しいって言ってるわけじゃないよ」
そんな雲雀にさんは遊ばせていたトンファーを持ち直しふわりと持ち主へ投げ返す
雲「君のクラスはしょっちゅう問題を起こす輩が多くてね、特にあそこの3人……」
それを軽々とキャッチすると 雲雀は先程までさんが見ていた屋上へ視線を移した
それに気付いた3人の中も1番気弱そうな少年が焦った様にわたわたと挙動不振になる
『ふーん、あの3人が問題なの?それとも…』
さんも同じ様に雲雀と同じ方向を見てそこまで言うとニヤリと口元を上げた
雲「ダメだよ…」
『あ?』
その言葉の続きをさも知っているかのように遮ると 雲雀はさも愉快そうに口元を上げ
雲「あの赤ん坊は…僕の獲物だ……」
さんはあまり表情の変わらない雲雀の珍しい顔を見て少しだけ驚いたが また面白そうに口元を上げると『あいよ』と短い返事をしたのだった
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