第39章 『大切な日には』 【大野智BD記念】
「5人で一緒に始めようか?」
……?
一緒に…始める…??
「俺たちが、4人で智くんの願いを叶えてあげるよ♪」
「……それって…」
「4人で、智くんを抱く。いいでしょ?」
いいでしょ??って…
そんな爽やかsmileで、いいでしょ?って…
そんなの翔ちゃんひとりで決められる訳ないじゃん!!
俺の心の叫びは、今度も
ちゃんと翔ちゃんに届いていた。
「大丈夫!俺に任せて♪」
「…翔ちゃん…」
「智くんは、その日を待ってるだけでいいから…」
不安そうな俺に、
翔ちゃんはお日様みたいな優しい笑顔で、
「上手くやるから♪」
そう言った。
その顔を見たらさ……
信じて待ってよう…って……
そう思えたんだ。
でも。
翔ちゃんの言うようになるとは到底思えなかった。
なぜって、
誰か……4人の中で誰か、
俺の気持ちを分かってくれないかな?
分かった上で、受け止めてくれないかな?
俺なりに、何となく気持ちを表に出してみたりもしてたけど、誰も気付いてくれなくて…
もしかしたら。
分かってんのに、知らん顔してるのかな?
なんて……
それじゃ、まるっきり脈なしだな。
そう思うと、悲しくて………
それでも、好きな気持ちは
変わらないから。
『みんなが、愛してくれる日』を……
俺の大好きで、大切な4人が、
みんなで俺を……俺だけを
見つめてくれる日を……
ほのかな期待を抱いて、
待ち続けていたんだ。
「ああ……雅紀…激しっ…」
「大ちゃん…大好きだよ……」
「ちょっ///大野さん……締めすぎだって」
「だってぇ…ニノの、気持ち良すぎるんだもん」
「…大野さん……大丈夫?」
「あああ、潤……もっと、欲しい…お願…い…」
快楽の海に溺れながら、
大切な人たちの温もりに包まれ、
俺はいつしか意識を手放した。
だから……
俺の頬を、幸せの雫が頬を伝わった時は、
もう夢の中だった。