第39章 『大切な日には』 【大野智BD記念】
【潤】
ニノは正しい。
翔くんのいうことが本当だとして。
いくら俺たちみんなが大野さんを好きで、
大野さんを抱きたいって思っていて、
それを本人も望んでいたとしても、だ。
意識のないのをどうこうするのは、
やっぱダメだろ?
すると、まっすぐに伸びた脚に、
シャツだけのセクシーな翔くんが、
大袈裟にため息をついた。
そして、
「だってよ?智くん、どうするの?」
と、ベッドの大野さんを振り返った。
えっ!?
すると、あろうことか大野さんは、
閉じていた目をパチッと開けて、
ゆっくりと上半身を起こした。
「あれ~っ?いつからバレてたの~?
流石翔くん♡…ヘックシッ///
もう~(・へ・)俺をこんな格好にしたまま放置して、うだうだ話し合いってさ!風邪引いたらどうするんだよ~…ヘックシッ///」
「ごめんごめん~、今からたっぷり温っめてあげるからさ♡」
翔くんはそう言いながら、
ベッドに上がり、大野さんの横に行って、
迷わずその身体を抱き締めた。
「…」
「……」
「………」
なんだ?この茶番は!?
俺たち、上の二人に揶揄われているのか?
その場にただ立ち尽くし、
ふたりの唇がいやらしく動いて、
覗いた舌が、別の生き物のように蠢く様を、
動き出すことも出来ずに、
ただ見つめていた…
その時、
「何やってんだよ、こっちに来れば~?」
翔くんが俺たちを手招きする向こうで、
大野さんは、
「お前たちも脱いで来いよ!」
と当然のように言った。
俺たちは、先を争う様に着ていたものを脱ぎ捨て、
パンツ1枚になって、
ふたりのいるクイーンサイズのベッドに駆け上がった。
3人を迎えて軋むベッドは、
大きいとはいえ、
流石に大の男が5人も集まれば、
狭く感じた。
……客観的に見たとしたら、30も半ばどころか、
後半のイイ年した男が5人、
パンツでベッドに集合しているんだから、
何とも間抜けな話だよ(-_-;)
↑そこは冷静になんないでね~