第39章 『大切な日には』 【大野智BD記念】
【雅紀】
ケーキの箱を、静かにキッチンに置いた。
シンクは綺麗に片付けられていて、
あんな凄い手の込んだご馳走作って、
洗い物も終わらせて、
そんで俺たちが来るのを待ってたんだ……
リーダーの気持ちを思うと、
少し胸が痛かった。
「相葉さ〜ん!取り皿持ってきて〜」
「え〜?取り皿って…これでいいかなぁ?」
リビングに行くと、松潤がワインの栓を抜いて、グラスに注いでいた。
「それ、飲んじゃっていいの?」
少し心配になってそう聞くと、
「だって俺も、すげ〜買ってきてるし!
それにさ、翔くんも、
大野さんが生まれた1980年もののワイン、持って来るって言ってたし♪」
……そっか(^^;なら、いいか…
ほんとはね。
よくないんだって、分かってるけどさ。
リーダーの可愛い寝顔をつまみに、
ちょっと飲みたくなっちゃったんだよね〜
「あ、これ、うまっ!」
マグロのカルパッチョは、
ワインとよく合った。
俺たちは、リーダーを囲むようにして座り、新鮮なマグロ料理と、
買ってきたオードブルやピザを食べながら、酒を飲んだ。
リーダーは、目を覚まさない………
………ホントにさ〜(*^^*)
……可愛い顔して寝てやがる(〃∇〃)
そっと手を伸ばして、額にかかる前髪をそっとかきあげた。
「…んふふ…良く寝てる~♡」
ちょっと頬に触れると、寝ているくせに、
リーダーはちょっとだけ笑った。
「ちょっと~!!勝手に触んなよ~」
松潤が俺の行動にクレームを入れた。
「いいじゃん、少しくらい~」
「ダ~メ!!翔ちゃんが来るまで待ってるって約束でしょ!」
「だって~…翔ちゃん遅いよ~…」
俺たち3人は、恨めしそうに時計を見た。