第38章 『はじめのいっぽ』大野×櫻井、相葉×二宮
『答えは決まっている』
…………そう。
悩まなくても、考えなくても、
俺の心は決まっている。
正確には、決まってしまった、
と言うべきかもしれない。
智くんが……
大野智と言う人間に惚れて、
ずっと彼を隣で見て来て、
そんな想いにけじめをつけるつもりで告白した。
YesでもNoでも自分の気持ちに決着を付けたかったんだ。
Noだったら、20年目からも、嵐のメンバーとして、
隣を歩いていこうと、そう覚悟を決めていた。
Yesなら……
そりゃあさ、智くんも同じ気持ちだったら嬉しいと思っていたよ?
だけど、同じ気持ちの先……
その先の二人について、具体的には何も考えていなかった。
というよりも、正直、告白すると言う事でいっぱいいっぱいで、その先どうしたいとか、考える余裕なかったし…
それに、内心8割は諦めていた…
だから、清水の舞台…だったんだ。
その智くんが、俺の気持ちを受け入れてくれた。
そして、『雄』を全面に出して押して来る…
なら答えは一つ…
俺がウケる側に回る……
それで何の問題もない。
そうでしょ??
不安もある…
いや、不安しかない…
だがしかし。
智くんの隣で、メンバーとしてだけじゃなく、
パートナーとして並んで同じ景色を見ていける事…
それができるんなら、
もう怖いものなんか…ない…はず…
↑実際は結構怖い…
↑なんなら、見かけよりもずっとビビりだし…
覚悟は決まった。
いつ彼が、俺を抱きたい…
…実際言葉にすると
そのリアルさにビビるけど(-ω-)
智くんがそう言って来ても、
俺は迷わずその手を取るつもりでいる。
……迷わず…躊躇わず……
「おはよ!!翔ちゃん、なんか顔怖いよ?」
翌日、相葉くんに肩を叩かれ、
俺は15㎝飛び上がった。
思ってるよりも、
腰が引けてる…らしい…( ̄▽ ̄)