第38章 『はじめのいっぽ』大野×櫻井、相葉×二宮
「だけ??」
(説明しよう!!場所は変わって、ここはリハーサルのためのスタジオ。
小休憩中の相葉くんと櫻井くんは頭を突き合わせて、何やら密談中…)
だけ??
だけってさ///
俺は、翔ちゃんに夕べの出来事を、
興奮気味に語って聞かせたんだ!
それなのに……
「一晩泊まって、キス、だけ?」
「キスだけって!!ほっぺにチュウも…したし…」
「ほっぺに、って…小学生のカップルじゃないんだからさ、ベッドで一緒に寝て、ほっぺにチュウだけって~…」
……
………(ー_ー)!!
言われて見れば、確かに…
翔ちゃんに言われるまで、俺、ニノと二人の仲が、超進展しちゃった❤
って…
舞い上がる程嬉しかった…なのに…
そうだよな~…
キスしちゃったって言っても、唇と唇がほんの1秒、触れただけ…
今となっては、幻だったんじゃないかって思えるようなソフトな…
俺達30半ばだよな?
中学生のファーストキスだって、もう少しさ…
「ごめんごめん!そんなガッカリするなって!」
翔ちゃんが俺の肩に手を乗せた。
「進歩っちゃ~、進歩だよな!普通の仲じゃ、唇キスはしないもん!」
「でも…キスなんて呼べるほど…」
もうすっかり、元気がなくなった俺は、
5分前の俺に言ってやりたい!
ベロチュウもしてないくせに、浮かれてんなよ!って。
「俺達なんか、何にも…何にもないんだよ!!
それに比べりゃ~…」
「何が何にもないって~?」
いつの間に近付いていたのか、すぐ後ろに大野さんがいた。
「わあっ///びっくりした~!何だよ~、
声掛けてよ!」
翔ちゃんは慌てて立ち上がった。
その反応だけで、なんか、もう前の二人と違う気がする。
……なんか、翔ちゃん、可愛いな(^-^;