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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第38章 『はじめのいっぽ』大野×櫻井、相葉×二宮



収録は何とかいつも通りに終了した。

いつも通り…だったよな?俺…

あああああ///
もう、いつも通りが分かんないよ///

どうしよ(≧▽≦)
この後、一緒に帰ろうよ、とか、
誘ってもいのかな?

付き合うっていうんだから、そのくらいいいよな?

あ、それともいきなりじゃ、
がっつき過ぎかな?

でも、いきなりナニするって訳でもないんだし!
↑誰に言い訳してるいんじゃ!

一緒に飯くらい…いいよな?


よし!!!!
誘うぞ!智くんを、ご飯に!!

……よし!!誘おう!

……声掛けるぞ~…!

普通でいいんだよ、普通で…


ドキドキしながらタイミングを図る。
みんなが居ても、
智くんだけ誘っていいかなぁ〜?

俺も行く!
なんて相葉くんがのって来たらどうしよ?

ちらちらと周りを伺う俺は、
最早挙動不審でしかなくて。

よし!言うぞ!

……よし!言うぞ〜……


「おっさきぃ〜♪」

あ…………

智くんは、何の躊躇いもなく、
楽屋のドアを開けて出て行ってしまった。


……え??…嘘っ///(;・∀・)



俺、告白した、よな?
んで、付き合うって、なった、よな??

何なら今日が俺と智くんの、『はじめのひ』
なんじゃないかな?


なのにさ。
そんなあっさり帰っちゃうか~?

暫く呆然とドアを見つめていた俺は、
その不自然さに気付いて、咳払いをしてから、何事もなかったかのように席に戻った。

でも、その実、
頭の中は『?』が渦巻いていた。


………忘れちゃった、とか?
俺の告白…


そんくらいに、智くんは自然体で、
いつもと何にも変わらなくて。

それが、さっきまで有頂天で舞い上がていた俺を、
一気にどん底へと突き落としたんだ。


『付き合うって…なに??』


盛大に溜息を吐こうとしたその0.2秒前、
斜め前の相葉くんが、
俺のため息を横取りしたような、
でっかい溜息を吐いた。

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