第37章 『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活④~櫻井×二宮~
「でも、凄いですよね〜手相、
バッチリ当たってて…」
なんだか嬉しくて、興奮気味に言う俺に、
「あ〜、俺。手相なんかわかんねーよ」
「「は??」」
驚いて固まる俺とかずに、
木村くんは吹き出した。
「最初はさ、ナリに恋人の事、聞き出そうかと思って、鎌をかけたんだけどさ。
なかなか、尻尾出さないし。
難しいかな~、って思ってところに、櫻井がさ~。
すげ~分かり易い顔して登場したから、
こいつかな?って思ったんだ」
えっ?俺そんな分かり易い顔しちゃってたのかな~?
思わず頬を撫でる俺に、
木村くんはまた吹き出した。
「櫻井!お前いいよ~!!もっと堅い男だと思ってたけど、いいよ!そういうとこ…」
「はあ…いい、ですか~?」
かずは、隣で口元を押さえて笑っている。
何だか俺、この二人に揶揄われているのかな?
「でも正直、ナリも櫻井も男だからさ。
そうなんだろうけど、自信なくて…
櫻井の手相見るって言って、それっぽい事言ったら、すげ~嬉しそうな顔して、ナリのこと見たから…」
「えっ!?俺、かずのこと見てました?」
「気付いてないのかよ?もう、見てらんないくらいに、デレデレの目だったからな!」
マジか///(>_<)
全然隠せてないんだな~///俺って。
気を付けているのに…これじゃあ…(ー_ー)!!
「いつかさ。」
「??」
「認めてもらえるといいな!
お前たちの純粋な気持ち…なっ!!ナリ」
木村くんにそう肩を叩かれ、かずは大きく頷いた。
その目は、気のせいかな?
少し潤んでいるようにも見えた。
「泣いてんのか~?」
「泣いてないです!!」
木村くんに頭をガシガシ撫でられるかずを、
今度は穏やかな気持ちで、笑って見ていられた。