• テキストサイズ

風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第37章  『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活④~櫻井×二宮~



『日曜日、木村くんにご飯誘われたんだけど、
いってもいい?』

誰かとどこか出掛けるときは、
かずは必ず俺に聞いてくれた。

だから俺も、どこかに出掛ける時は、
その面子を必ずかずに報告した。

「いちいち言わなくてもいいよ」
かずはそう笑ったけど、
でも、隠し事はしたくなかったから…

『俺も一緒に行ったらダメかな?』

そう返信すると、かずから直ぐに帰って来たのは、

『ホントに言ってるの?』と…
「ほんと」

暫くしてから、


『言っといたよ 一緒に行こう』
と、返信があった。


……よし。
木村くんと対決だ!

あ、対決はおかしいな…


でも…
木村くんがどんなつもりなのか、
確かめたいし…

それに、俺…


「松本さん、櫻井さんおねがいしま~す!」

スタッフが呼びに来て、
俺と松潤は立ち上がった。

「「はぁ~い!!」」

何があっても、かずのことは俺が守るし…
それに…

何よりも、

かずを大切にしたい…だから…




そして、木村くんとの約束の日。

俺は仕事が押してしまい、予定の時間に行かれなくなってしまった。仕方なくスタジオの隅でかずに電話を掛けた。


「ごめん!よく謝っといて!終わり次第すぐ行くから~」
『分かったよ。言っとく』
「ごめんね~」
『いいよ…』
「じゃ、また後で…」
『あ、翔!』
「何?」

『愛してる…』

……フフッ、可愛いヤツ❤

俺は残念ながら、近くにスタッフもいたので、
「うん…知ってる…」

とだけ言って電話を切った。



かず…
今頃は木村くんと二人で焼肉、
食べ始めているんだろうな~…

俺は、イケメンの大先輩と二人でいるかずを思って、
胸の奥の、
小さなジェラシーという名の赤い炎が
チロチロと燃えるのを感じた。


/ 999ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp