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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第37章  『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活④~櫻井×二宮~


【 ニノside 】

すげ~高そうな店で、
木村くんが頼んだ『シェフお任せ』の
フルコースをご馳走になった。

事前に俺が食べられないものを聞いて、
ちゃんと伝えてくれてあったらしく、
どれもとっても美味しくて。


木村くんと楽しい時間を過ごして、
お土産にパスタまで持たせてもらった。

「送ってくよ」
「えっ?いや…いいんですか~?」

送って貰えればタクシー代も浮くしな~🎵

くらいの軽い気持ちで、
俺は木村くんと一緒にタクシーに乗り込んだ。

高級そうなワインも飲んで少し酔ってたし、
俺も気分が良くなってて…

「また連れてってくださいよ~!」
と木村くんに言った。

「今度は中華にするか?
つ~か、ナリ、今度は彼女連れて来いよ」

急にそう言われ、思わず固まったけど…

「マジですか~??
あ、でも~、木村くんの方がいい、
な~んて言われたら悲しいんで、やめよっかな~?」
「んな訳ね~だろ…」

「あ、運転手さん、その先の交差点で…」
「そこのマンション?」
「いえ、その奥だけど、そこでいいです!!」
「いいって!!マンションの前まで送るから!」
「いや、戻りにくくなるから…」
「大丈夫だって!」

「どうします~?止めますか?」
揉めてるから運転手が、ルームミラー越しに俺たちを見た。

「いえ、もう少し先まで行ってください!
どっちだよ??」

「……じゃあ…右に入ってください…」


こうして、俺はマンションの前まで木村くんを連れてきた。

「ここか~?ナリの家…すげ~、イイとこじゃん!」

「全然、そんなことないです…じゃ、ほんとに、ありがとうございました!!」

そう言ってタクシーを降りると、
木村くんも料金を払って降りて来た。

「えっ?あの…」

「コーヒーでもご馳走してよ♪」

「え??あ、いや…え~っ///」

「彼女来てるの?」
「そう言う訳じゃないんですけど…」
「いるなら、挨拶するから…行こうぜ!」


ヤッ、ヤバい!!
どうしよう!?

こんな状況じゃ、翔に連絡できない!!


無情にも、俺は木村くんと
自宅のドアの前に立ってしまった。

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