第36章 『夏だ!山に登ろう!』〜大野×二宮〜
エレベーターの中は、気まずいほどに静かで。
なんか話さなきゃ…
…えっと……
………何話せばいいんだよ~///
チンッ♪
着いちゃった…( ̄▽ ̄)
↑本日2回目…
当たり前の顔して、俺より先に降りてさっさと部屋に向かう大野さん…
何なん!?マジで///
おまえは何でそんなに余裕なんだよ?
もしかして、もしかすると、
あの霧の中での一件は、俺だけが見た幻想なのか!?
「ほれ、開けて!」
「あ、はい…」
命令に素直に従っちゃう俺はもう、
目の前のこの人に主導権を握られてて…
言われるがままに鍵を開けると、大野さんはさっと俺より先に家の中に入った。
俺もその後について行ったけど、
急に止まるから、俺は大野さんの背中にぶつかってしまった。
「あ、何だよ、急に…」
「ここはニノんちだから、俺が先に入るっつ~訳にもいかないでしょ?」
……行かないでしょ、って、
さっさと玄関までは先に入ったじゃん(-ω-)/
「あ、そう~?」
仕方ないから先に入ってリビングのドアを開けようと手を掛けた。すると、
「ニノ…俺のこと好きか?」
急にぶっこむから、俺は慌ててドアにしこたま足の指をぶつけてしまった。
「痛ってぇ~っ///」
その場に蹲ってしまった俺///
だってさ、すげ~痛かったんだもん。
角に小指ぶつけると、普通の場所でやっちゃうのより3倍は痛いから…
…………
……気が付けば、擦る俺の左足の小指のすぐ先に、
大野さんの脚があった。
………えっ??