第6章 『甘いのがお好き』~松本×二宮~
《大野side》
俺は実は、
ニノの気持ち、知っていた。
だってね。
ハワイのコンサートの時、
ニノと二人で飲んでて。
「俺のこと、一番分かってんのは、
やっぱおまえだよ~...俺、
ニノと付き合っちゃおうかなぁ~♪」
酔った勢いで、っていうか、
告白というよりは、ふざけて言ってみた、
という感じで。
そしたらニノは、
酔って潤んだ目のくせに、
やけに真剣な顔してさ、
「俺が好きなのは、松潤なんだ。
だから、大野さん、ごめんね!」
「...えっ....」
俺は驚いて、
「いやっ、なんつーか..ほら..あれだ、
...じょーだん!そう、冗談だよ~」
なんか訳分かんないこと言ってさ。
そしたらニノは、
「俺、ずっとあいつの事が
好きなんだよね~...でもさ。
可愛い彼女?いるでしょ~?
だからね、この気持ちは、
誰にも言わないでおこうって、
そう思ってたんだけど。」
遠くを見るような目をして話してたニノが、
急に、真顔で俺を見て、
「でも、大野さんに聞いてもらえて、
なんか、少しだけど、報われたわ...
ありがとね♪」
「....ニノ、じゃあ..」
「絶対に言わないでね!
今のままで、『嵐』のメンバーで、
ずっとあいつの側にいれれば、
それでいいから....」
俺、そんなの聞いて、
なんか切なくなっちゃってさ、
涙が止まんなくなって...
ニノと抱き合って泣いた。
そのニノがさ、
あんな幸せそうな顔してさ、
もう、なんか、
俺また泣きそうだよ...(>_<")