第36章 『夏だ!山に登ろう!』〜大野×二宮〜
「ニノ~、俺超楽しみなんだけど~♪
時間無くて、こういうの自分じゃあさ、なかなか企画できないもんね~」
打ち合わせ中、隣の相葉さんが小声で言う。
「ほら、ちゃんと聞いときなさいって!
いざとなったら、俺のことおんぶして登るんだから!」
「マジかよ~!?まあ、いいよ!任せて!
ニノ一人くらいなら、俺何とかなると思うから…」
全く///
冗談だっつ~の(;一_一)
おんぶしてまで登る訳にいかないから///
大体さ、はしゃぎすぎだよ…
俺がこんなにテンション低いのに。
自他ともに、誰もが知ってる俺の『インドア派』
マジでプライベートで出掛けのなんか、
年に数回…まあ、それは大袈裟だけど。
飲み会もたまには顔出すし、用がありゃあ出掛けることもあるけど。
山はないわぁ~~(-.-)
この際だから押さえとくけど、俺、体力には自信がない訳!!
言わせてもらうなら、全くないの!!
↑自慢するところではない…By:作者
↑分かってるわっ!By:ニノ
他のメンバーとはさ、
体力に数段の差がある俺としては、
山なんか行って、それをまざまざと見せつけられるのも辛い訳…
女の子より筋力無い、なんてネタにしてるくらいなのに。
あ~…マジで憂鬱。
打ち合わせも何とか終わり、みんなそれぞれに帰り支度をしている。
いつになく、元気のない俺に、大野さんが、
「ニノ…どうしてもダメだったら、途中でリタイアしてもいいんだよ…」
と声を掛けてくれた。
「あ~、うん…」
「心配するなよ!俺がずっとついててやるから!」
そう言って、俺の肩を叩いてにっこり笑った大野さん…
……申し訳ないけど、そんな笑顔見せられても、
全然安心じゃない…
まだ、同じこと、翔ちゃんに言われるなら…少しはさ…
「頼むね」
それでも俺は、心配してくれる彼に、笑顔を返した。