第35章 『SHO-WHITE〜森の奥で〜』~?×??~
翔「美味しい!!こんなご馳走、僕、今まで食べたことない!!」
雅紀「そっか~、たくさん食べていいよ!」
ニノ「ねえ、翔ってさ、もしかして、男??」
翔「うん、そうだよ!」
智・雅紀「おとこぉ~~??」
翔「えっ?分かんなかったの~」
智・雅紀「全然!!」
ニノ「なんでそんな、女の子の恰好してんの~?」
翔は、自分の不幸な身の上話を、3人に淡々と語った。
翔が生まれた時、
国中からたくさんの招待客が招かれ、
その中には10人の魔法使いもいて。
宴が終わろうとしていたその時、招かざる客が…
招待されなかった11番目の魔法使いがやって来て、
生まれた王子を女として育てなければ、国中に災いが起きると…
王子は20歳の誕生日までに、心の底から愛する人と巡り合い、『真実の愛』を見つけなければ、海の泡となって消えてしまうだろう…
そう呪いをかけた…
恐ろしい恐ろしい呪いを…
……どっかで聞いたことある様な気がする…
と思っていた3人でしたが、
翔がさらっとハヤシライスを食べながら、
もぐもぐ話すので、
そんなに大したことでもないのかな?
と思ってしまう程でした。
ニノ「でさ、翔って何歳なの?」
翔「僕~?僕は19歳…だからぁ~、泡になっちゃうまであと少しなの…」
智「少しなの、って…そんな///」
雅紀「愛する人は見つからないの?」
翔「う~ん…真実の愛、っていうのが、僕、よく分かんないんだよね~?雅紀は分かる~?」
雅紀「…う~ん…どうかな~?」
ニノ「そう言われれば…」
智「それってどんな味なの?ってどこにあるの~?」
ニノ「あんたは、黙ってて!」
雅紀「どうするの?翔…」
すると翔は、くりくりした大きな瞳で
3人をじっと見つめた。