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風 ~抱き合いながら~ 【気象系BL】

第34章  『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活③~櫻井×二宮~



そう決心したら、スーッと気持ちが楽になった。

素直な気持ちを話せばいい。
カッコ悪くってもいいや…

だって、どんな俺も、俺なんだから。

カズはきっと分かってくれる。

このまま、悶々とした気持ち抱えて、いいコンサートなんか作れない。


風呂から出たら、カズはいつものようにゲームをしていた。

「風呂入っちゃえば~?」
背中に声を掛けると、

「んん...」
と、気のない返事をしたけど、
俺が冷蔵庫からビールを出してきて飲み始めた時にはゲームを止めて立ち上がったから、風呂に行く気なんだろう。

「今日のは、登別だよ♪」
↑温泉の素を入れたのね~...

俺の言葉に、カズは振り返り親指を立てて、ニッコリした。


......これだよね~、この笑顔(^^♪

何かちょっと言い合いしても、いつもこの笑顔で許しちゃうんだ。

拗ねた顔も、ふて腐れた顔も、甘えた顔も、
カズの見せるどんな顔も、
俺...やっぱり大好きなんだ。

......思い出した。

やきもち妬くのも、意地になるのも、思ってることと反対の事言っちゃうのも...

好きだから...なんだ。

毎日一緒に居て、いろんな顔を見てきても...
その気持ちはちっとも変わらない。


......いや待て。変わったな~...

もっと好きになっていく。
↑あの~...そろそろいいでしょうか~?


あっ!!カズが出て来た。

俺はカズがリビングに入ってくる気配で、ソファーの身体を預けて眠った振りをした。

「...翔~?俺もビール...あれっ?寝てるのか...」


冷蔵庫を開けて、ビールのプルタグを引き、俺の隣に腰を下ろした。

目を閉じていても、カズの動線が、目に浮ぶようだ。

ゴクゴクと喉を潤してから、俺の顔を見た...

そうでしょ??

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