第34章 『いつも貴方がいた』その後のふたりの生活③~櫻井×二宮~
【 ニノside 】
やっぱり今日のリハの話、翔としよう。
だって、その事を話さないようにしてたら、なんにも話せなくなっちゃったんだもん。
どこまで素直になれるかは分からないけど。
正直に松潤とのダンスを見て、俺が感じたこと。後は俺と相葉さんとの感想も...
よしっ!!
そう覚悟して出てきたのに、翔ったらさ、寝てるしさぁ..(・・;)
仕方なく、ビールをだして一口飲んでから、そっと翔の手に自分の手を重ねてみた。
......目を開けない。
じっと寝顔を見つめてみても、長い睫毛は閉じられたまま...
見慣れた寝顔。
小さい頃からずっと変わらない...
いやっ...少しはおじさんなったかな~?
綺麗だな...ホントに...ずっと見てても飽きないよ。
赤くてぽてっと肉厚で、魅力的な唇も。
俺はゆっくりその赤に自分のを重ねた。
温っかい...
柔らかい...気持ちイイ..えっ??
不意に頭の後ろに手を回し、引き寄せられた俺は、バランスを崩して翔の胸に倒れ込んだ。
「ちょっ///ねえってば~」
唇を離すと、悪戯っ子みたいな大きな目が、俺を見ていた。
「翔...」
「寝込みを襲われたんですけど~(*´з`)」
「何それ...待ってたくせに❤」
そう言うと、大きな目はにっこり笑って細くなった。
「寝たふりしてたの、バレてた~?」
って。そういうとこは、いつまでたっても子どもみたいで...んで、俺が大好きなところ❤
「当たり前じゃん...だってホントに寝てるときは、翔は絶対、口開けて、アホ顔だもん」
「あ~!!言ったな!それ絶対行っちゃダメなヤツ~!!」
俺の脇の下に手を突っ込んで擽って来る翔に、
バタバタ暴れる俺...
いつもの二人の空気感だ。