第6章 『甘いのがお好き』~松本×二宮~
≪松本side≫
実は俺、最近になって
『二宮和也』と付き合い始めた。
俺とニノは同い年で、
嵐結成当時は、正直仲は良い方じゃなかった。
別に、巷で言われるような、
確執的なものがあったわけじゃない。
ただ、タイプが違うっていうか、
突然『嵐』というくくりにされ、
その中にいた人懐っこい目をした彼と、
どう接していいのか、
分からなかった...のかもしれない。
でも、
一緒にいるうちに、そんな蟠りはすぐに消え、
俺はニノのことが好きになってた。
でもさ、男同士じゃん///
到底叶うはずないし、
そんなの誰がどう考えたっておかしいって、
自分で自分の想いに蓋をしていた。
そして、そのまま、墓場まで
その想いは持ってく気でいたんだ。
ところがだよ。
ニノがアカデミー賞を取った。
最優秀主演男優賞だ。
すごいよな~!!
俺も、テレビで興奮しながら、
その瞬間を喜んだ。
気が付いたら立ち上がって、
天に向かってガッツポーズしてたさ(^^)
もちろん、直ぐに『おめでとう』の
メッセージを送った。
そしたら、ニノから俺だけに、
「ふたりでお祝いしてくれない?」
と返信があった。
『ふたりで』
......『ふたり...』で...?
引っかかるよね?
だってさ、二人だよ~?
そこに、何か意味があるのかな?
って、期待しちゃうじゃん///
ニノに『了解』の返信をしたその晩、
墓場まで持ってこうと思ってた、
『ニノを好きだ』という気持ちを、
俺はそっと、取り出したんだ。