第33章 『君が好き scene2』~松本×櫻井~
【 翔side 】
少し薬が効き過ぎちゃったかな?
潤が拗ねたとき、始めは理由が分からなかった。
でも、タイミングを思い出してみたら、俺があの娘を可愛いって...
挙げ句には、その彼氏が羨ましいなんて、
つい口を滑らせてからだ。
本気でそう思ったわけじゃないけど。
潤にしたら、俺が女の子をそんな風にいうこと、滅多にないから。
不安にさせたんだと思う。
可哀想なことをしたって、反省してる。
だから...
さっきまでのシュンとした顔が嘘のように、
潤は一気に元気になって、
「あ~、このトマトスース、うめっ!今度マネして、作ってみよっかな~♪」
とか~、
「このピザ、追加で頼んでシェアしちゃおうよ~」
とか...
ホントに分かりやすい...んで、可愛い❤
俺達は、普通に他愛ないことを話しながら食べて、帰ることにした。
タクシーの中、もちろん手を繋いだ。
最近のタクシーはドライブレコーダーとか車内を撮影してたりするから、用心して俺のリュックの陰に隠れて、指を絡めた。
潤が俺のこと、ちらっと見て、嬉しそうににっこり笑った。
ホントに...潤は素直で可愛い。
少し天然なところもまた、潤の魅力だ。
......ここがタクシーの中じゃなかったら、
キス、したかったな...
早く家に帰りたい...
そして、潤の腕に包まれたい..
そんな俺のこと、潤もちゃんと分かってる。
絡めた指を、少しやらしく動かした。
マンションに着いて、コンシェルジュが軽く一礼して迎えてくれた。
早く抱き合いたい俺たちは、自然と足早になる。
...全く、どんだけ盛ってるんだよ///
おかしくなるけど、喧嘩の後のエッチが、いつも以上に燃えること...
俺達は知ってるから...