第33章 『君が好き scene2』~松本×櫻井~
【 大野side 】
翔くんと松潤の喧嘩のとばっちりは、大抵こっちに来るから困るんだよ...
反対向いて座るふたり...
さてさて...どうしたもんかな?
チラッとニノを見ると、慌てて目を反らせた。
あいつ...
面倒なことに首を突っ込みたくないって顔だ。
相葉ちゃんを見ると、困った顔してそわそわしてる。
...だよな~...そうなるよな~(-_-;)
相葉ちゃんと目だけで会話して、
じゃあ、ちょっとお膳立てしてやるか~?
ってことで話がまとまった。
...まあこれも、目だけで話した結果だけど...
その後の収録は、ちゃんと滞りなく終わった。
その辺はもちろん二人はプロだ。
絶賛痴話喧嘩中だなんて、微塵も感じさせず、
ちゃんと仲の良さも醸し出しつつの、ほのぼのムードを演出してた。
さっき、反対向いて目も合さなかったなんて、
ファンは絶対気付きやしないよ~
大体ね...
この二人ってファンの間では『翔潤』とか『バンビズ』なんて呼ばれて人気があるんだ。
滅多にくっついたりスキンシップを取らないから、レアなんだそうで。
まあ、事情を知ってる俺らから言わせれば、
ベタベタしちゃったら最後、どこまでやっていいのか、どこで止めなきゃいけないのか、分かんなくなっちゃうからなんだ。
ついつい、『日常』が漏れ出ちゃうから...
そのくらい、俺らだけの時は『人目も憚らず...』な二人だから...
特に松潤が、翔くんを好きで好きで堪らない!
っていうのが、もう全然隠せてないんだ。
俺と翔くんが二人で話していると、必ず割り込んでくるのがその証拠だ。
そんな松潤のために、仕方ない。
何とかしてやるよ...
知らん顔しようとしてるニノ!!
お前にも一枚噛んでもらうからな~!