第33章 『君が好き scene2』~松本×櫻井~
【 翔side 】
潤が帰るっていって立ち上がった。
意味が分かんない...
今日は俺のマンションに帰ってきた。
ということは、有無を言わさず泊まるっていうことで。
まあ、『そういうこと』?無くてもいいんだけどさ...
いいんだよ~?
その度じゃなくっても...
だけど大抵はこういう夜...
今までは確実にほぼ99.9%、ベッドで仲良くしてきた...
なんなら、結構激しく盛り上がってた...
当然俺も、今日は潤に抱かれる気満々だった...
なのに(; ・`д・´)
見上げた潤は、明らかに不機嫌だ。
「何言ってんだよ...帰るって、車もないし...」
「タクシー呼ぶ...」
「タクシーって?マジで意味解んねーし..」
「帰るって言ったら、帰る!」
「潤!!」
「.....」
目も合わせないで、俯く潤に、
「何を怒ったの?言ってよ!言ってくれなきゃ分かんないじゃん!」
結構きつかったかな~?
でも俺もちょっと頭に来てたし。
すると潤は、
「...言いたくない...」
って...
あ、そっ(-ω-)/
そんならいいよ、別に俺だって、どうしても聞きたいわけでもないし...好きにすればいいじゃん!
「分かったよ。じゃあ、もう聞かない...その代わり、今から帰るなんて言うなよ。俺はソファで寝るから、お前はベッド使っていいよ...」
「翔くん!!」
俺は潤の顔も見ないで、毛布を取りに寝室に向かった。
立ち尽くす潤の横をすり抜け、ソファに横になると、毛布を頭から被ってリビングの電気を消した。
それは、もう何も聞く気はない、っていう、
無言の提示だ。
暫くその場で逡巡していた潤も、諦めたように寝室に向かった。