第33章 『君が好き scene2』~松本×櫻井~
【 潤side 】
夕べのことだ。
仲良く帰ってきた翔くんのマンション。
ご飯を食べ終わって、片付けもやって(俺がね!)風呂も済ませてから、二人で仲良くテレビを観ていた。
その時、たまたま観ていた番組に翔ちゃんが映画で共演した女優さんが出て来た。
俺はバラエティーでは一緒に仕事した事はあったけど、ガッツリ共演したことがないからね~、何の気なしに、
「この娘、可愛かった~?」
って聞いたんだ。
内心、そうでもないよ、とか、普通かな?
何ていう返事を期待していたのに...
「ああ~、超可愛かったよ~。」
って...
まあね、実際可愛いのは俺も否定しないよ~
だけどさ...
何もそんな鼻の下伸ばして言わなくたって///
俺はもう、それ以上聞きたくなくって、
「この前開けた赤ワイン、残ってたよね~」
すっと翔くんから離れた。
「まだ飲むの~?」
そんな俺を笑って見てる...
...見てる...そう思って、
「少しだけだし...」
って振り返ると、翔くんは、俺の事はチラッとも見ずに、『可愛い女優さん』が出てる画面に釘付けだった。
しかも、なんか笑顔だし...(;一_一)
もう、内心嫉妬心メラメラの俺は、ワインをグラスに注いで、彼の横にさっきよりも密着して座った。
すると、俺のイラ付きには気付かないのか、
「ホントにさ~...ピュアって言葉がこんなに似合う子、いないよね~?
彼女、彼氏とかいるのかな~??こんな子、ベッドで鳴かせちゃう奴って、どこの羨ましい奴なんだよな~..」
.........
俺は黙って立ち上がった。
「あれっ?もう寝るの?」
悪びれもせず、翔くんはいつもの綺麗な目で俺を見上げた。
「今日は、帰る...」
それを聞いた翔くんが、
初めて驚いたように腰を浮かせた。